所得拡大促進税制は、企業の労働分配(給与等支給)を促して個人所得の拡大を図る観点から平成25年度に創設されました。
平成26年度には消費税率引き上げの中、引き続き民間投資を活性化して個人所得の拡大を後押しするために、制度の適用要件が緩和されて利用しやすくなりました。
この制度では、青色申告書を提出している法人または個人事業主が、給与等の支給額を規定の割合以上増加させるなどの要件を満たした場合に、雇用者給与等支給増加額の10%を法人税または所得税より税額控除することができます。
ただ し税額の10%、中小企業者等は20%が控除の上限となります。
例えばある会社(中小企業者)が従業員の給与を150万円増やした場合を考えてみましょう。
まずは、給与増加額150万円の10%である15万円が控除の対象になります。
仮にこの会社の法人税額が100万円だとするならば、その20%である20万円が控除の上限となるため15万円は全額、法人税額より控除することができます。
この制度を利用するにあたっての最初のチェックポイントは、「雇用者給与等支給額が基準事業年度より一定割合以上増加しているか」「適用年度の雇用者給与等支給額は前事業年度以上の額か」「平均給与等支給額が前事業年度を上回っているか」の3つになります。
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