2025.03.15更新

 植物の生育過程には、私たちの人生に通じる深い知恵が隠されています。

 例えば麦は若芽の時期に踏まれることで、かえって力強く成長します。

 乾燥地帯の木々は、水を求めて太い根を地中深くまで伸ばし、その結果として強風にも耐えうる強靭(きょうじん)さを獲得します。

 またトマトは必要最小限の水で育てたほうが、より凝縮された味わい深い実をつけることがよく知られています。

 これらの自然の摂理は、私たちの人生における困難や試練の意味を考えさせてくれます。

 快適な環境で育った植物は、表面的には順調に見えても、実は浅い根しか持たず、わずかな風雨で倒れてしまいかねません。

 同様に人生における日々の苦労や困難は、私たちの内面に深い根を張らせる機会となります。

 苦境に直面したとき、それを単なるつらさとして避けるのか。

 それとも自己を強化する機会と捉え直すのか。

 それは新たな商売への挑戦かもしれませんし、人間関係のいざこざ、あるいは健康上の問題かもしれません。

 いずれにしても困難だと感じるのは、まだその経験が不足しているからともいえるでしょう。

 誰もが何らかの苦労を抱えています。表面的には順風満帆に見える人の人生も、実は見えないところで深い根を張る努力を重ねているかもしれません。

 逆境こそが私たちを成長させる肥沃(ひよく)な土壌となり、つらい状況は自己を強化できるありがたい出来事となる。

 そう解釈できたら、日々の困難は、より大きな試練に備えるための準備期間となるに違いありません。

 何事も忍耐強く取り組めば、やがてその苦労は糧となり、想像以上の強さを身につけることができると信じて進みたいものです。

投稿者: 伯税務会計事務所

2025.02.15更新

 「キング・オブ・ジャズ」とたたえられたルイ・アームストロング。

 通称「サッチモ」で親しまれていた彼の『What a Wonderful World(この素晴らしき世界)』は発売から50年以上経った今でも名曲として愛されていますが、SNSでこんなコメントを読みました。

 「もともといい曲だと思っていたけれど、サッチモが生きていた時代や彼の境遇を知った上でこの曲を聴いたら100倍感動して、世の中の見方が変わった」。

 黒人が公然と差別を受けていた時代に同胞である黒人社会からも「アンクル・トム」とやゆされていたサッチモが、66歳で心臓病を患ったときに作ったのが『What a Wonderful World』でした。

 歌詞をご存じない方はネット検索してみてください。

 背景を知ることで「好き」が深まり、新しい視点でこの世界を見ることができる。これは素晴らしい経験だと思います。

 「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」。

 論語の有名な一節で「知識を持っているだけの人は、それを心から好きな人にはかなわない。

 そして、それを好きなだけの人も、それを心から楽しんでいる人にはかなわない」という意味です。

 つまり、何かを「知っている」だけではなく、それを「好き」になり「楽しむ」境地に達することで、より深く本質を理解し、生かせるようになるという教えです。

 学びや物事への取り組み方の重要な心構えですが、商売においても参考になる考え方だと痛感しました。

 良いこともそうでないことも区別なく、目の前のことをただひたすら楽しもうとすると、この世界も商売も素晴らしいものになるのでしょう。

投稿者: 伯税務会計事務所

2025.01.15更新

 ヘビは成長するにつれて脱皮を繰り返すそうです。

 「脱皮できないヘビは滅びる」とは、古い殻に閉じこもったままの人間はダメになるという格言です。

 企業も人も成功体験にこだわりを持ちますが、成功体験から脱皮できずに同じことを何度も繰り返していては、いずれ滅びてしまうでしょう。

 常識や価値観も「古い殻」になりがちです。とはいえ、古い殻を破っていくのは簡単なことではありません。

 そこでまず自分のふるまいを変えてみることにチャレンジしてみませんか。ヒントは「おひたし」と「かつおぶし」です。

 おひたしの「お」は怒らない。「ひ」は否定しない。「た」は助ける。「し」は指示しない。

 かつおぶしの「か」は完璧を求めない。「つ」はつまらないことはしない。「お」は穏やかな心。「ぶ」は不格好でいい。「し」は縛りすぎない。

 さていかがでしょう。「おひたし」と「かつおぶし」が身につけば、明らかに古い殻を破っていけると思いませんか。

 ふだんは怒りっぽい人が怒らないだけで、周りの人は「あの人、ずいぶん穏やかになったね」と好意的になるでしょう。

 違うと思ってもまずは受け止め、うるさく指示したり束縛したりする代わりに相手を尊重し、時にはさらっと手助けをしてみたり。

 そして少しくらいできが悪いと思っても「まぁ、いいか」とやり過ごせる器の広さ。人に対してはもちろんのこと、自分に対しても完璧を求めず、不格好な自分も受け入れて愛することが、古い殻を破る一番の方法だと思います。

 2025年がどんな年になるとしても「おひたし」と「かつおぶし」で脱皮をし続け、新しい扉の向こうを見たいものです。

投稿者: 伯税務会計事務所

2024.12.15更新

 2024年も残りわずかとなりました。

 今年も色々ありましたが、同じ状況でも人によって結果が異なるのは不思議なものだと思います。

 おそらくそこには目に見えない何らかの「差」があるのでしょう。

 例えば「自信」の差はどこから来るのかといえば「準備」の差ではないかと思います。

 よく「段取り八分」などといいますが、自分で納得できるまでとことん準備を重ねておくと、どんな場面に遭遇しても堂々としていられそうです。

 スポーツ選手から学んだのは「技術」の差は「練習」の差だということです。毎日1分の練習でも1年後には365分。なんと6時間も練習したことになります。

 これが10分なら60時間。1時間なら365時間で15日分に相当します。まさに「コツコツは力なり」ですね。

 商売で何より大事な「信用」に差がつくとしたら、ひとつは「誠実」の差でしょうか。約束は必ず守る。相手の話はしっかり聞く。

 言動一致の誠実さは間違いなく信用のもとです。そして「成果」も商売には欠かせません。

 「成果」に差をもたらす最大の要因としてあげたいのは「習慣」の差。能力、知識、スキル、環境、運など成果に影響する要素はいくつもありますが、残念ながらこれらは人によって異なります。

 しかし「習慣」は誰もが実行可能です。つまり「習慣」は誰でも成果を出せる唯一の方法であり、小さな習慣がやがて大きな成果をもたらすのだと思います。

 最後は「幸福」の差です。皆さんも今一度、考えてみてください。私の答えは「感謝」の差。何事に対しても感謝の気持ちがあればこそ、どんな状況でも人生を豊かにしてくれるものだと信じています。

投稿者: 伯税務会計事務所

2024.11.15更新

 商売においてお金はとても大事なものですが「お金で買えるものと買えないもの」は、区別したいものです。

 例えば「薬」は買えても「健康」は買えません。「肉」は買えても「筋肉」は買えません。

 お金で物は手に入っても、健康や筋肉は本人の努力や習慣のたまものです。

 成功者がSNSで筋肉や美をアピールするのは、お金があるだけでは手に入らないことを実感しているからでしょう。

 健康や筋肉は、それほどまでにステータスなのです。

 また「本」は買えても「知識」は買えません。

 本の内容を自分の言葉で語れるようになって初めて「知識」になるとしたら、その背景には勉強や志といった、お金で買えないものが存在しています。

 さらに今どきは「友達」や「出会い」も買えます。

 趣味のサークルに会費を払って参加したり、有料の婚活アプリに登録したりと、楽に人と知り合えるチャンスが増えたのは良いことだと思います。

 しかし人間関係を深めていこうと思ったら、素直に自己開示するオープンマインドやコミュニケーションスキル、思いやりや感謝といった人間力が必要となります。

 つまり「友達」や「出会い」は買えても「友情」や「愛」は買えないというわけです。

 経営者にとって耳が痛いことを言うならば「地位」は買えても「尊敬」は買えません。

 「会社」は買えても「実績」は買えません。

 その理由は言うまでもなく、だから商売は大変で、だから楽しく、すべて自分次第だと思えば、何を大事にするかが見えてくるのではないでしょうか。

 最後に「家」は買えても「家庭」や「家族」は買えません。

 当たり前に思っている日々の尊さが改めて身に染みますね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2024.10.15更新

 「初心忘るべからず」。

 人生の中で何十回も見聞きしたこの言葉は、もともと世阿弥(ぜあみ)の『風姿花伝(ふうしかでん)』の中に記されたものです。

 能楽の文脈で語られた教えが、商売の世界にも通じる普遍的な知恵であることを今一度、思い出してみたいと思います。

 経営者にとって「初心」とは創業時の志や熱意を指します。

 なぜ会社を立ち上げたのか。誰のために何を実現しようとしたのか。

 商売を続けていく上で、初心は原点でもあります。

 同時に「初心」には、常に新たな気持ちで臨むという意味もあります。

 商売が上向いてくると、慢心やおごりが生まれやすくなります。

 しかし市場は絶えず変化し、新たな課題が次々と生まれます。

 そのたびに初心者の目線で状況を見直し、柔軟に対応する姿勢を忘れないようにしたいものです。

 また「初心忘るべからず」の精神は、イノベーションの源泉にもなります。

 今までの成功体験に安住せず、新しい価値を作り続けていく挑戦こそが、商売の持続的成長には不可欠でしょう。

 さらには、顧客や従業員との関係性にも応用できる考え方です。

 商売が拡大すると、個々の顧客や従業員との距離が遠くなりがちです。

 新規顧客や今の従業員はもちろん大切ですが、創業期からのご縁に対する感謝を忘れていないでしょうか。

 今は関りがないとしても、会社を支えてくれた大事なご縁に違いはありません。

 「初心忘るべからず」は単なる格言ではなく、日々の意思決定や行動の指針となる極めて実践的な心構えです。

 現状が良くてもそうでなくても、日々初心にかえることができたら、商売も人間性も真の意味で成熟していけるように思います。

投稿者: 伯税務会計事務所

2024.09.15更新

 仕事上で意見が割れたとき、あなたはどう対処しますか?

 孔子の『論語』にこんな一節があります。「君子和而不同(君子は和するも同ぜず)」。

 これは「人と協力することはあっても、人の意見や態度にむやみやたらに同調しない」という教えです。

 この簡潔な一節には、商売の神髄ともいえる深い英知が秘められています。

 和するとは調和を保つこと。同ぜずとは、自身の個性を失わないこと。

 この、一見相反する2つの要素のバランスこそが、商売の成功へとつながる道だと思います。

 たとえ少人数の会社でも、時には意見の食い違いから衝突することもあるでしょう。

 しかしその中で調和を見出しつつ、各々が自身の独自性を失わない。

 そう簡単にはいかないものではありますが、そこに価値ある対話が生まれるのは確かです。

 調和を保つとは単なる同調ではありません。それは相手の立場を理解し、尊重する姿勢です。

 経営者といえどもチームの一員と捉えれば、全体の調和を乱さない配慮を持ちつつ、同時に自分自身の信念や創造性を失わない。

 この絶妙かつ微妙なバランスを保つことこそが、真のリーダーシップだと孔子は述べています。

 調和を重んじるあまり自己を殺してしまったり、逆に自己主張が強すぎて周囲とのあつれきを生んだりすることもありますが、その狭間で揺れ動くのが経営者かもしれません。

 だからこそ孔子は「和して同ぜず」を「君子」の特質としてあげ、理想の姿として私たちに示したのでしょう。

 日々の決断の中で調和と個性のバランスを取り続ける。その積み重ねがやがて企業文化となり、会社の個性となっていくのではないでしょうか。

投稿者: 伯税務会計事務所

2024.08.15更新

 商売をしていれば、厳しい環境や予期せぬ困難にしばしば直面します。

 しかし逆境の乗り越え方で、その後の成り行きは大きく変わります。

 いわゆる成功者と呼ばれる人に共通しているのは、決してネガティブな状態にとどまらないというマインドセット。

 彼らは自分のマインドをコントロールし、精神的な圧力を乗り越え、ポジティブな視点を持つ方法を知っています。

 そのひとつは、流れが悪い状況で勝負しないこと。どんなに頑張っても評価されない、認められないという状況はあります。

 そこでもがいても事態は好転するどころか、ますます泥沼になってしまうこともあります。

 非常に悔しい状況ではありますが、ここで大事なのは「今は流れが悪い」とはっきり認識することです。

 流れが悪いときに「勝ちたい」「評価されたい」と努力をしても、状況は容易に変わりません。

 そんなときは「今は勝負するときではない」と割り切り、周囲の評価を気にせず、日々の仕事に集中することが賢明です。

 あれこれ動きすぎないほうが、かえってよい流れをつくっていくこともあります。

 無駄な労力を消費せず、淡々と自分の能力を高め、次の来るべきときに備えることに力を注ぐ。逆境の中で静かに力を蓄えておけば、ここぞという好機ですぐ行動に移せるでしょう。

 そしてもうひとつ「気にしない」という鈍感力も逆境に強くなるマインドセットとして覚えておきましょう。

 困難な状況は永遠に続くわけではありません。

 どんなときもネガティブになり過ぎず、うまくいかないと感じたら「まぁいいか。こんなときもあるさ」と声に出して深呼吸でもしてみましょう。きっと大丈夫です。

投稿者: 伯税務会計事務所

2024.07.15更新

 今では当たり前のことにも、たどれば原点があります。

 例えば宅配の「時間指定」というサービス。もとは1985年にヤマト運輸が始めた「在宅時配達制度」が原点でした。

 配達先が留守の場合は不在連絡票を入れ、夜は20時までに配達し、不在の場合は翌日の午前中に再配達するなどのルールを決めて、徹底的に顧客の立場に立つことでサービスレベルを向上させたそうです。

 それから40年。「置き配(おきはい)」の登場で、物流業界の常識が変わろうとしています。

 お客さまがあらかじめ指定した場所に、荷物を置いていく非対面の置き配サービスは、人から人への対面商売を大事にしてきた日本人にとって、機械的で盗難の心配もあり、そもそもサービスレベルが低いとみられていました。

 ところが、サービスの一環として「置き配」を指定できるようにしたところ、配達方法を自分で選択できることが価値になり「むしろ置き配はサービスレベルが高い」という認識に変わってきたのです。

 常識も情報もソフトウエアも、あらゆるものが日進月歩でアップデートされていきます。

 そんな中、いちばんアップデートしておきたいのは「モノの見方や考え方」といった感覚ではないかと思います。

 今、世の中で何が起こっているのか。それを自分はどう捉え、どう行動するのか。これは商売に直結する重要な感覚です。

 最近、何かとケチをつけたくなるとしたら、自分の感覚が「こだわり」という頑固さでさびついているのかもしれません。

 それに気づくことがアップデートの第一歩。つまり自分自身のアップデートこそが今後の商売に大きな影響を与えていくのでしょう。

投稿者: 伯税務会計事務所

2024.06.13更新

 会社の衰退の要因は色々ありますが、その中でも「社員の姿勢」は重要な役割を果たします。

 特に「素直さ」や「誠実さ」に欠ける姿勢は結果的に顧客軽視となり、会社の命運を左右することがあります。

 素直さとは、新しい知識や技術を学び、自己改善を図る基盤です。

 素直でない社員は批判を受け入れられず、成長の機会を逃します。

 これは組織全体の進歩を妨げる要因となり得ます。

 誠実さは、信頼関係の構築に不可欠です。誠実でない社員は、同僚や顧客との信頼を築くことができず、結果としてチームワークや顧客満足度の低下を招きます。

 ここまで読んで、特定の社員の顔が浮かんだ人もいるかもしれません。「だからあいつは顧客のウケが悪いし、そのせいで会社の評判が下がっている」といった感じでしょうか。

 けれど周囲や世間の人は、あなたと違った見方をしているかもしれません。すなわち、社員の姿勢は経営者の姿勢。一番見られているのは経営者自身というわけです。

 では、経営者にとっての素直さ、誠実さとは何でしょうか。

 まず素直さは、自分の意見や考えに固執せず、他者の意見や新しい情報を受け入れる柔軟性だと思います。

 こうした姿勢の経営者は、常に学び、自己改善に励み、組織の成長に貢献しているのではないでしょうか。

 次に誠実さは、言動が一致して、正直で公正な行動を取ることだと思います。

 誠実な経営者は、社員のみならず、顧客やビジネスパートナーとも三方よしの関係を築いているように思います。

 キャリアが長くなればなるほど失われがちな素直さ、誠実さですが「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」の姿勢でありたいものですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

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