2020年度の税制改正の概要が昨年末に決まりました。
「オープンイノベーション(企業が研究開発を行う際に組織の枠組みを越え、広く知識・技術の結集を図ること)の促進などを促す措置」「連結納税の抜本的な見直し」「全てのひとり親家庭の子どもに対する公平な税制の実現」「NISA(少額投資非課税)制度の見直し」などが行われます。
具体的には個人所得課税については、未婚のひとり親に寡婦(夫のいない女性)寡夫(妻のいない男性)控除が適用されます。
男性のひとり親と女性のひとり親について不公平を解消する目的で所得制限(500万円以下)を統一したり、子どもがいる寡婦と寡夫の控除額(35万円)も同額となります。
NISA制度では20年間、積み立て可能な「つみたてNISA」が5年延長されるため、2023年までに始めれば20年間の積立期間が確保されます。
また法人課税については、一定の要件を満たしたベンチャー企業に対して大企業は1億円以上、中小企業は1000万円以上の出資を行った場合、その25%に相当する額が所得控除できます。
この他にも持続的な経済成長の実現に向けた決定事項はたくさんありますが、この度の新型コロナウイルスによる世界規模の景気低迷により、税制に限らず経済活性化の一助となるような新たな策が臨機応変に講じられるかもしれません。