2023.08.15更新

 昭和という時代は、松下幸之助、本田宗一郎、稲盛和夫といった名経営者が活躍した一方、もう昭和の商売の常識はなかなか通用しないともいわれます。

 明暗を分けるのは時代ではなく、個々の人間性であるのは言うまでもありません。

 「ボス」と「リーダー」の違いを端的に言語化した、イギリスの高級百貨店チェーン「セルフリッジズ」の創業者ハリー・ゴードン・セルフリッジの言葉を引用してみましょう。

 ボスは「私」と言うが、リーダーは「私たち」と言う。

 ボスは失敗の責任を追及するが、リーダーは失敗の後始末をする(失敗から学ばせる)。

 ボスはやり方を知っているが、リーダーはやり方を教える(人を育てる)。

 ボスは恐怖をあおるが、リーダーは熱意を持たせる。

 ボスは時間通りに来いと言うが、リーダーは自ら時間前にやってくる。

 ボスは仕事を苦役に変えるが、リーダーは仕事をゲームに変える。

 ボスは間違いを非難するが、リーダーは間違いを改善する。

 ボスは権威に頼るが、リーダーは志をより所にする。

 ボスは「やれ」と命令するが、リーダーは「やろう」と言う(導く)。

 言われてみれば納得のことばかり。

 襟を正すことはあっても、そこに新しい発見はありません。

 しかしこれらの言葉が、今から100年前に言われたものだとしたら、身に染み方が少し変わってくる気がします。

 100年前から言われていることが今の時代でも通用して、現代人にも響くということは、人間に進歩がないのか、それとも普遍的な教示なのか。

 本質は常にシンプルで、シンプルがゆえに忘れがちです。果たして自分はボスかリーダーか。改めて問いかけてみたいものです。

投稿者: 伯税務会計事務所

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