2022.12.15更新

 過去は決して変えられない。おそらくそう思っている方が多いでしょう。

 ところが「記憶」は変えられるとしたらどうでしょうか。

 「記憶を引き出す」という言い方をするせいか、私たちは記憶を固定的な「もの」のように考えがちです。

 しかし実のところ、記憶は非常にあいまいなものであり「もの」ではなく脳の一種の「状態」なのだとか。

 ですから、思い出すときの心理状態で記憶の中身が変わることもあります。

 例えば、盛大に夫婦げんかをした記憶。それを気分が良いときに思い出すと、あれほど頭にきた相手の言動がそれほど気にならず、むしろ「こちらも悪かった・・・」と反省もできる。

 ところがイライラしながら思い出すと「やっぱり頭に来る!」と怒りが再燃。このような経験はありませんか?

 夫婦げんかという「過去の出来事」は変わりませんが、嫌な記憶を良い気分で思い出すことによって「記憶の印象」をガラッと染め変えることができるのです。

 思い出すときの気分が記憶の印象を左右するのは、未来に対しても同じことです。

 将来を良い気分で思い描いておけば、この先、将来を思うたびに「良い感じ」がよみがえって、ますます将来像が良い感じになっていくでしょう。

 逆に暗い気持ちで将来を思い描けば、先のことを考えるたびに暗い気持ちもよみがえって、明るい見通しが立たなくなります。

 つまりばら色の未来を望むのであれば「今」をばら色の気分で過ごし、記憶を「ばら色」に染めておく、というわけです。

 実際の出来事はともかく、気分はばら色で商売する。

 単純なことですが、これからの日本を考えると、これはやってみる価値は大いにありそうです。

投稿者: 伯税務会計事務所

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