【「相続空き家」を売却したときの特例】
2020.03.01更新
2016年度の税制改正により「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」が創設されました。
いわゆる「相続空き家」を売却したときの特例です。
人口の減少が進みつつある日本では、将来的に空き家が増えていく恐れがあります。
また近年では全国で自然災害が多発しており、そのような状況下において旧耐震基準(1981年5月31日以前の耐震基準)の下で建築された空き家の増加を抑制することを目的にこの特例が創設されました。
具体的には、被相続人(亡くなった方)が1人で住んでいた家屋や土地を相続などにより取得した人が売却したとき、特定の要件を満たせばその利益から3000万円を控除することができます。
つまり3000万円までのプラスの財産であれば税金はかからないということです。
対象となる家屋や適用要件など、この特例を受けるためには詳細な規定がありますが、大まかにいえば「家屋が旧耐震基準で建築されていること」「相続や遺贈などにより取得した、被相続人が住んでいた家屋などを売却すること」「相続の開始があった日から3年目の12月31日までに売却すること」「売却代金が1億円以下であること」などの要件を満たす必要があります。
なお、この特例の適用期間は2023年12月31日までなので、対象となる方は早めに取り組みましょう。
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