2020.02.01更新

 「小学生の子ども1人と夫婦の3人で暮らしています。共働きですが、子どもが大学に進学するまでに上手に貯めていけたらと思っています。できれば税金の負担を軽くしたいのですが、何か良い方法はあるでしょうか」という質問がありました。

 最初に節税の基本について2つご紹介します。

 1つ目は「所得控除」と「税額控除」です。

 所得控除は税金を算出する前の所得を下げる方法です。

 一方、税額控除は算出された所得税から税金そのものを控除する方法です。

 そして2つ目は収入の多い人から優先して所得を減らすという方法です。

 所得税は所得に税率を掛けて算出されますが、日本の課税制度では所得が高ければ高いほど税率は上がります。

 そのためより節税になる方法としては、夫婦のうち収入の多いほうから先に所得を下げるのが得策です。

 上記のような点から共働き世帯に効果的な節税方法としては「住宅ローンを夫婦で活用する」「医療費控除を受ける」などが代表的でしょう。

 住宅ローン控除はそれぞれがローンを活用して税額控除を受けることができます。

 医療費控除は生計を共にしている家族であれば、その世帯の医療費の合計額について所得の高い人がまとめて所得控除を受けるほうが効果的です。

 この他にも「親を扶養に入れる」など節税方法は多いので上手に活用して将来設計をしましょう。

投稿者: 伯税務会計事務所

2020.01.01更新

 人手不足が叫ばれる中、できるだけ働きやすい環境を整えて社員を少しでも長く健康に勤められるようにと、工夫を凝らした福利厚生に力を入れる企業も多くなりました。

 インターネット関連サービス大手のヤフー株式会社では、社員の健康増進に役立てるために独自の税を導入したそうです。

 その名も「揚げ物税」。

 これは社員食堂で提供する揚げ物料理の一部について100円値上げするというものです。

 一方、魚料理については「お魚還元」として150円値下げしました。

 例えば、チキン南蛮定食は591円から691円に、サバのみそ煮定食は693円から543円に。

 ヤフーの社内調査によれば、社員が昼食で脂質を取りすぎる傾向にあるという実態が判明し、それが多く含まれる揚げ物料理を控え、よりヘルシーな魚料理を食べてもらおうという社員の食生活の改善を狙うことを目的にこの制度を設けました。

 ヤフーでは以前から「社員の健康は生産性の向上につながる」という「健康経営」に取り組んでおり「社員の健康は企業の繁栄にもつながる」という発想をもっていたそうです。

 値上げするだけでなく健康に良いメニューをお値打ちに提供することにより、社員の体と懐の負担を軽くして元気に長く働くことができる仕組み。

 このようなユニークな税制度は今後、多くの企業で導入されていくかもしれませんね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.12.01更新

 日本に訪れる外国人観光客の数は年々増加の一途をたどっています。

 そのためホテルの客室数が足りず、一般の住宅(戸建やマンションなど)の全部や一部を活用して宿泊サービスを行う「民泊」が急増しています。

 2018年6月に住宅宿泊事業法が施行されてから民泊は「旅館業法の許可を得る」「国家戦略特別区域法の認定を得る」「住宅宿泊事業法の届出をする」のいずれかの方法で行います。

 中でも個人の住宅を利用して民泊を行う場合は、住宅宿泊事業法の届出をして行いますが当然、その際に発生する宿泊料などの収入は税務申告が必要です。

 これは原則として「雑所得」に区分されますが、民泊が事業的規模で行われていることが客観的に明らかであれば「事業所得」として申告することになります。

 また不動産賃貸業を営んでいる人が、空き物件を一時的に民泊として貸した場合は「不動産所得」に含めて申告しても差し支えありません。

 いずれにしてもきちんと税務申告をすることは大切です。

 その際に収入から差し引くことができる経費としては仲介事業者への手数料、管理費、広告宣伝費、通信費、家屋の減価償却費などがあります。

 水道光熱費や固定資産税など、費用が業務用と生活用の両方に含まれるものについては、例えば宿泊させた日数など合理的な方法によりあん分して計算します。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.11.01更新

 国税庁から2018年度の査察の概要が発表されました。

 査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追求し、その者を罰することで他の人々が同じような過ちを犯さぬよう戒め、適正で公平な課税の実現と申告納税制度を維持することを目的としています。

 今回、発表された査察による告発件数は121件でしたが、中でも消費税の還付制度を悪用した「消費税受還付事案」、故意に申告しない「無申告ほ脱事案」、海外取引を悪用した「国際事案」など重点事案と呼ばれるもので全体の半数近くを占めていました。

 消費税受還付事案は、2014年の告発件数は5件で約1億円の不正還付額だったものが、今回は16件で約19億円と急激に増加しており、未遂犯についても過去最多の告発件数でした。

 また無申告ほ脱事案の告発件数は18件、国際事案の告発件数は20件で、これらを含む脱税総額は112億円でした。

 そして2018年度中に一審判決が言い渡された件数は122件で、その全てに有罪判決が出され7人に実刑判決が下されました。

 中でも最も重い実刑判決は懲役4年6カ月でした。

 売り上げの除外や架空経費を計上するなど告発とまではならないものの所得隠しを行えば本来、納めるべき税金の他に重加算税や延滞税などが課されます。

 それこそ割に合いません。

 適正な納税による健全な経営が最強ですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.10.01更新

 2019年度の税制改正において個人版事業承継税制が創設されました。

 この制度は、事業で使用している宅地や建物などの資産に対する贈与税・相続税の全額の納税が猶予されるものです。

 また後継者の死亡など一定の事由が生じた場合には、猶予されている贈与税・相続税の納税の全部または一部が免除されます。

 具体的には青色申告に係る事業(不動産貸付業などを除く)を行っていた事業者の後継者が、2019年1月1日から2028年12月31日までに贈与や相続などにより特定事業用資産を取得した場合に適用されます。

 特定事業用資産とは、先代の事業者が事業に使用していた400平方メートルまでの宅地や床面積が800平方メートルまでの建物、自動車などの資産で、贈与や相続などが発生した年の前年分の事業所得に関する青色申告書の貸借対照表に計上されていたものです。

 税金の負担を軽くする事業承継税制はすでにありますが、従来の制度は法人の自社株に対するものであり、個人事業主を優遇する制度ではありませんでした。

 今回の創設により個人の事業承継が円滑に進むことが期待されます。

 ただし、この制度を活用するためには年齢制限などの条件や、事前に「個人事業承継計画の提出」「経営承継円滑化法による認定」などが必要となりますので詳細についてはご相談ください。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.09.01更新

 国税庁は2019年度にAI(人工知能)に関連する予算を初めて計上し、2020年1月から「チャットボット」による税務相談を試験的に導入する予定です。

 チャットボットとは「おしゃべり」を意味する「チャット」と「ロボット」を組み合わせた造語で、人工知能を活用した自動会話プログラムのことです。

 身近なところではスマートフォンに搭載されている音声アシスタントや、アマゾンやグーグルのスマートスピーカーなどもそのひとつです。

 今まで税務署の職員が行っていた対応業務をAIが代行するのです。

 最近では企業のホームページの下方などに「チャット受付中です。お気軽にお問い合わせください」といったメッセージを見掛けたことはないでしょうか。

 このような感じで国税庁も税に関する相談を土日、夜間など日時に関係なくホームページ上で対応し、納税者のニーズに沿った相談事務の効率化を図ろうと考えています。

 最初はサラリーマンや年金受給者の確定申告に関する質問に対応する予定です。

 例えば「住宅ローン控除に必要な書類は何ですか?」「医療費控除で予防接種は控除の対象になりますか?」などといった簡易な質問に対しチャットボットで回答するようです。

 画面の向こう側に税務署の職員が待機しているわけではないので一度、試してみるといいかもしれませんね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.08.01更新

 2019年2月1日に発効されたEPA(日欧経済連携協定)により関税の削減や撤廃がありました。

 これに伴い欧州連合(EU)からの豚肉やワイン、チーズなどの輸入が前年同月に比べて大幅に伸びました。

 関税は歴史的には古代都市国家における手数料に始まり、幾多の変遷を経て今日では「輸入品に課される税」として定義されています。

 かつては他の税金と同様に国家の財源として重要な位置を占めていましたが、経済活動のグローバル化によって国家の財政規模が巨大になると財源調達としての意義は小さくなり、現在では「国内産業の保護」という機能のほうが重要となっています。

 それは、関税が課せられるとその分だけコストが増加し、国産品に対して競争力が低下するからです。

 例えば、それまでフルボトルサイズの一般的なワインでは最大約94円、スパークリングワインでは一律約137円の関税が課されていましたが今回、これが撤廃されました。

 チーズも29.8%の関税率がEPA発効直後には27.9%となり、さらに段階的に下げていきます。

 こうしたことにより価格の低下が見込まれ、消費者の利益になりそうですが、一方で輸入の拡大で競争が激しくなる国内生産者からは不安の声が出ています。

 私たちには縁遠いものに思える関税ですが、日々の暮らしに深くかかわっているようですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.07.01更新

 私たちにとって最も身近な法律が民法でしょう。

 その1000を超える膨大な条文を大きく2つに分けると、財産に関するものと家族に関するものになります。

 前者は「財産法」、後者は「家族法」などと呼ばれています。

 そして、2018年7月には高齢化の進展など社会環境の変化に対応するため、約40年ぶりに家族法の中の相続に関する部分が大きく改正されました。

 具体的には「配偶者居住権の創設」「自筆証書遺言に添付する財産目録の作成がパソコンで可能」「法務局で自筆証書による遺言書が保管可能」「被相続人の介護や看護で貢献した親族は金銭要求が可能」といった内容が主な改正点となります。

 そこで今回は「配偶者居住権」について説明します。

 例えば、夫を亡くした妻がいたとします。

 夫が亡くなるまで一緒に住んでいた自宅の所有権を、何らかの理由でその妻が相続しなかったとしてもずっと自宅に住むことのできる権利が配偶者居住権です。

 これによって親族間で相続財産の分割協議でもめていたとしても、妻は自宅に住む権利は認められているため路頭に迷うことはありません。

 またこの配偶者居住権は相続税にも影響を及ぼすことがあるので事前にしっかりと相続対策を行う必要があるでしょう。

 なお配偶者居住権については2020年4月1日以後に開始する相続から適用されます。

 私たちにとって最も身近な法律が民法でしょう。

 その1000を超える膨大な条文を大きく2つに分けると、財産に関するものと家族に関するものになります。

 前者は「財産法」、後者は「家族法」などと呼ばれています。

 そして、2018年7月には高齢化の進展など社会環境の変化に対応するため、約40年ぶりに家族法の中の相続に関する部分が大きく改正されました。

 具体的には「配偶者居住権の創設」「自筆証書遺言に添付する財産目録の作成がパソコンで可能」「法務局で自筆証書による遺言書が保管可能」「被相続人の介護や看護で貢献した親族は金銭要求が可能」といった内容が主な改正点となります。

 そこで今回は「配偶者居住権」について説明します。

 例えば、夫を亡くした妻がいたとします。

 夫が亡くなるまで一緒に住んでいた自宅の所有権を、何らかの理由でその妻が相続しなかったとしてもずっと自宅に住むことのできる権利が配偶者居住権です。

 これによって親族間で相続財産の分割協議でもめていたとしても、妻は自宅に住む権利は認められているため路頭に迷うことはありません。

 またこの配偶者居住権は相続税にも影響を及ぼすことがあるので事前にしっかりと相続対策を行う必要があるでしょう。

 なお配偶者居住権については2020年4月1日以後に開始する相続から適用されます。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.06.01更新

 政府が推進する働き方改革により、全ての企業で残業時間を減らし従業員の有給休暇の取得を促進することとなりました。

 しかし同時に企業の利益のために、さまざまな方法により今まで以上に労働の効率化を図っていく必要があります。

 昨今、IT技術の目覚ましい発展によってあらゆる場面で便利になってきました。

 これは日々の会計業務においても同じことが言えます。

 例えば、全国を飛び回っている営業マンがいるとします。

 一般的な場合、事前に経費を仮払いして出張に出掛けるでしょう。

 そして、それにかかった接待交際費や旅費交通費などは出張から帰った際に、担当部署に領収書の原本を提出して仮払いの精算をしていると思います。

 ところが2016年の電子帳簿保存法の改正で、スマートフォン専用アプリで撮影したデータも帳簿として認められるようになりました。

 それにより最近ではスマートフォンで読み取った領収書を自動で会社に転送して経費が精算できるようなシステムまで登場しました。

 その他に交通系ICカードの利用履歴で交通費の精算ができるようなものもあります。

 これらを活用することで従来の紙の領収書の保存をする必要がなくなったり、煩わしい経費の精算から解放されるようにもなります。

 今後は減少する労働力を身近なツールを使って補っていく時代かもしれませんね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2019.05.01更新

 サラリーマンの方でも文具など仕事のために自己負担する費用がある場合、これを考慮して一定の金額を控除する制度があります。

 この制度を「給与所得控除」といい、その額は収入金額に応じて決められています。

 しかし、それ以上に費用の支出がある場合には「特定支出控除」を利用することができます。

 特定支出の範囲は「通勤に必要な費用」「転勤の際にかかる費用」「仕事に関する研修を受けるための費用」「仕事に必要な資格を取得するための費用」「単身赴任などの場合、自宅に帰るための費用」「仕事に関連する書籍や衣服、接待などのための勤務必要経費」となります。

 最後の勤務必要経費の限度額は65万円です。

 これらの合計金額が給与所得控除額の半分を超えるときは、確定申告による恩恵を受けることができます。

 例えば年収500万円の人の場合、給与所得控除額は154万円です。

 そして特定支出の合計金額が100万円だったとすると、100万円から154万円の2分の1である77万円を引いた23万円が特定支出控除額となります。

 なお、確定申告の際には特定支出に関する明細書や給与支払者の証明書などを添付する必要があります。

 貴重な時間を割いて仕事に必要な資格を取得するような人にとっては、それに費やす金額もかなりの負担となるため、この制度を有効に活用できるといいですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

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