【週休3日の経営者】
2016.08.15更新
ソフトウェア販売会社アシストの創設者であるビル・トッテン氏は週休3日だそうです。
本社は東京ですが、土日月の3日間は京都で暮らして本格的に農業をされているとか。
経営者だから自由にしているのではありません。
トッテン氏いわく「低成長が続く日本経済は縮小していくだろうから、雇用を維持しながら会社を存続させるには、賃金カットやワークシェアリングを進めたりして社員に負担を強いることになる。
そうなったら休日を使った家庭菜園は食費の節約になるはずだ」と。
つまりトッテン氏は会社と社員の将来を見据え、自分が1つのモデルケースになろうとしているのです。
同社は数年前から「週休3日」や「週1回在宅勤務」を導入したものの、なかなか社員に浸透しませんでした。
そこでまずは自分が家庭菜園を始め、自給自足に近い生活にチャレンジして、それを見た社員がどう行動するかを待ったそうです。
日本経済が今の6割になっても800人以上の社員をリストラしないと宣言しているこの会社は、経営者が自ら縮小時代への備えを率先して行動で示しているのでしょう。
経営者の仕事とは何でしょうか。
試しにインターネットで「社長の仕事とは」で検索してみると、「理念を語る」「戦略の立案」「人材育成」などさまざまな意見がありました。どれも確かに社長の仕事です。
しかし、大事な仕事が抜けているように思います。
それは「経営者にしかできないこと」です。
トッテン氏の行動が社員に大きな影響を及ぼすのはトッテン氏が経営者だからであり、経営者の掲げる企業哲学に社員が共感を覚えるからです。
朝一番にトイレ掃除をする。
現場に出向いて社員を激励する。
情熱をもって仕事に取り組む。
どれも経営者が自らやるからこそ社員の心に響きます。
逆に「経費削減だ」と言って極端に冷房などを節約し過ぎると、経営者がやるからこそ社員のモチベーションが下がります。
「経営者にしかできない仕事」を今一度、自分に問うてみましょう。
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