2012.08.15更新

「便利屋」という職業が登場したのは十数年前でしょうか。

そのネーミングのせいか、「便利屋=急場しのぎ」と思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、様々な雑事の代行業務を行う便利屋は「サービス業」という立派な専門職でしょう。

雨樋の修理と除草と犬の散歩と買い物代行を、ひとつの会社に頼めるのは利用者にとっての大きなメリットで、だからこそニーズがあるのでしょう。

便利屋のニーズがあるのは「とりあえず何でも引き受ける」からではなく、困ったときに何でも頼める「"便利"の専門職」だからなのです。

商売をしていると、広くお客様を取り込みたいがために「何でもやります」とうたってしまうことがあります。

確かに、「これしかできません」より「何でもお任せください!」のほうがお客様に喜ばれるような気がします。

しかし、とりあえず間口を広くしておけば有利だろうという発想では、なかなか上手くはいかないものです。

たとえば、原因が分かっている腰痛の治療に、わざわざ総合病院を訪れる人がいるでしょうか。

原因が分かっているなら、その腰痛の治療に長けた病院を探すはずです。

そこで「得意分野は腰痛です」とうたっている治療院があれば、もちろんそこに足を運ぶでしょう。

せっかくなら専門のところで診てもらいたい。

患者として、ごく当たり前の選択です。総合病院を訪れる患者は、自分の症状に合った専門病院が見つかればそちらに流れて行きます。

つまり、腰痛も肩こりもむち打ちもリハビリも「何でもござれ」だとしても、あえて「これが得意です」と専門性をアピールすることで、患者に選ばれる確率が一気に上がることはすでにご存知だと思います。

ただ単に「総合病院発想」の商売をしていたなら、一時は盛り上がっても次第にお客様は離れていくことでしょう。

しかし仮に今、「総合病院」の看板を掲げて商売をしていても、「あなたの症状に合った専門病院を見つけます」と提案すれば、それは立派な「専門病院」と同じ立場になるのではないでしょうか。

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投稿者: 伯税務会計事務所

2012.07.15更新

今のようなご時世では、いかに無駄なく効率的な商売をするかが重要なポイントのひとつと言えるでしょう。

しかし、「どこを削るかと「どこにお金をかけるか」の見極めは経営センスが問われる大事なところです。

ここはひとつ、節約上手な主婦の発想を参考にたいものです。家庭の主婦であれば、「どんな状況でもまず守るべきは家族」だとしっかり認識しています。

家族を守る基本は健管理です。

どんなに食費を切り詰めても、その範囲内で可能な栄養バランスを考え、たとえ「もやし料理」でもバリエーションに知恵を絞ります。

今はディズニーランドに行けなくても、健康であればいずれ家族全員でミッキーマウスと記念写真を撮れるでしょう。

その日のために家族の健康を守るべく、主婦たちは今日もチラシをくまなくチェックして、底値を求めて自転車を走らせるのです。

「お母さんは家族のために頑張ってくれている」。そう感じるからこそ、もやし料理が3日続いても家族は文句を言いません。

けれど、節約したお金で自分だけこっそり3000円のランチを食べているとなれば、家族の絆は一気に崩壊するでしょう。

主婦で実業家のある女性は、いわゆる「主婦のアイデア商品」がヒットしたことで会社を立ち上げたそうです。

今では年商も億を超えるようなので、さぞかしオフィスは立派だろうと思いきや、雑居ビルの一角に内装も質素な事務所を構えているだけだとか。

その理由は、「お客様に提供するサービスと関係ないものにはお金を使いません。

会社の内装にお金をかけるとサービスの値段を高くしなくてはならないですし、値段を高くすると今度は宣伝広告をしたりと余分な仕事が増えるんです」とのこと。

つまりこの女性実業家にとっての効率化とは、お客様のためにならない出費は一切しないことなのです。

このポリシーが効率化の最大の柱だそうです。何のための効率化なのか、その目的がブレてしまうとお客様は敏感に反応します。

だからこそ、「会社の帳簿」ではなく「お客様の喜ぶ顔」が思い浮かぶような商売の効率化を進める会社は、どんな時代でもお客様から支持されるのでしょうね。

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投稿者: 伯税務会計事務所

2012.06.15更新

そのお鮨屋さんの繊細な仕事ぶりは、海外の食通さえもうならせると評判でした。

うわさを聞きつけたKさんは友人と足を運び、至福の2時間を過ごしたそうです。

味の良さはもちろん、にぎりの一つひとつに施さ れた丁寧な仕事はまるで芸術品のようで、普通なら目玉が飛び出るほどのお会計も「これだけ払う価値は十分にあるとお客に思わせるのは大したものだ」と、大満足で店を出たそうです。

ところがその半年後、再びその店を訪ねたKさんは非常にがっかりしたそうです。

「人が代わったな」。そう思ったKさんはさりげなく板前に訊いてみると、案の定、前の大将は辞めてしまったのだとか。

ただ闇雲にコスト削減を進めるオーナーに大将が嫌気をさしたのだろうというのがKさんの推測です。


その日が初めてのお客様なら「立派な店だ」と感心するレベルでも、以前を知っているお客様は騙せません。

海外からのお客様を「和」の心で感動させたいというコンセプトでしつらえた店内も、ネタや味の手抜きを感じた途端に薄っぺらく感じてしまったそうです。

「この店にはもう来ないだろう」とKさんが思ったのは間違いないでしょう。

この一件でKさんは、「100引く1はゼロ」という商売の基本を改めて実感したそうです。

商売というのは「100引く1が99」にはなりません。

100人の社員が頑張っても、たった1人が気を抜けば、それまで築いた信用が泡のように消えてしまいます。

昨日まで100点でも、ひとつの手抜きで全体の点数が一気に下がってしまうのです。

商売は常に「100%」しかありません。ひとつでも欠けたらゼロになってしまいます。

お客様は手抜きに敏感で、口に出さなくてもしっかり見抜いているもの。だから「100引く1はゼロ」なのです。

裏を返せば、お客様のためにできることを全力で考え、100%の誠意と努力で商売に勤しめば、お客様はちゃんと感じ取ってくれます。

そして、きっとそのお客様が新しいお客様を連れてきてくれることでしょう。

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投稿者: 伯税務会計事務所

2012.05.15更新

いきなりですが、「今日、あなたは仕事で失敗をしました」。

こんな夜は寝る前に何を考えますか?

(1)仕事がうまくいっていた時期のこと 
(2)失敗した原因など 
(3)仕事とは関係のないこと


イスラエルのある心理学者が、兵士を対象に「地図なしで目的地を目指す」という訓練を行わせたそうです。

その際、兵士たちをAとBの2グループに分けました。

Aは、訓練に失敗したときだけ上官とのミーティングを行うグループ。

「なぜあのときミスを犯したのか?」「もっと早く対応すべきだった」など、要するに失敗の反省会を行わせたのです。

一方のBは、失敗したときも成功したときも上官とのミーティングを行うグループ。

失敗の反省会に加え、「あの素早い対応は良かった」「今回は現状把握が的確だった」といったように、成功した理由などを兵士自身に分析させました。

それからしばらくしてAとBの訓練成績を比較してみると、明らかな差が出たそうです。

訓練の成績が上がったのはB。

Bの上達速度はAに比べて格段に早かったようです。

すなわち、パフォーマンスを上げるには成功したときほど良い意味での「反省会」を行ったほうがいいというわけです。

失敗してもどこ吹く風でいられるのは別の意味で大したものですが、ほとんどの人は寝る前にクヨクヨと「一人失敗反省会」をするでしょう。

それはいいとして、うまくいったことや良かったことも同じように「どうしてだろう?」と考える習慣が商売のパフォーマンス向上につながっていきます。

うまくいったことにも必ず理由や秘訣があるはずで、それこそが今後の成功につながる最大のヒントです。

うまくいったときほど「一人成功反省会」。良いことが何もなかった日は、過去にうまくいったことを思い出して「一人成功反省会」。

やってみると意外と大変です。
毎晩続けるのはもっと大変です。

けれどその効果は絶大なのです。

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投稿者: 伯税務会計事務所

2012.04.15更新

「顧客第一主義」をうたう企業は数多く、「ホスピタリティ(おもてなしの心)」という言葉も商売の常套句になりました。

しかし、当たり前になってくると本質を見失うのが人間です。

大事なのは耳あたりの良い言葉を掲げることではなく実際の行動です。

30歳の若者が改めてそれを教えてくれました。


世界最高峰のエベレストに「単独」「無酸素」で挑む栗城史多(くりきのぶかず)さんを一躍有名にしたのは、登山の様子を自らビデオカメラで撮影してリアルタイムで動画配信する「自分撮り」というスタイル。

普通なら1グラムでも荷物を軽くしようとする登山で、わざわざ重い機材を抱えて自分撮りしながら世界6大陸の最高峰を踏破してきたのは、「夢や冒険の共有」を目指しているからだそうです。

エベレスト挑戦の費用は7200万円。

山を下りた彼には「資金集め」という、これまた「高い山」が待っています。

起業家としてスポンサー獲得に奔走する一方で、各地を回っての講演活動。

その講演に参加した60代のある社長が、「栗城史多という若者から真のホスピタリティを学んだ」としきりに感心していました。

講演会後のサイン会で彼は立ったまま1人ひとりを迎え、チケットの半券でもレシートでも携帯電話の電池でも背中でも、差し出されたものすべてに快くサインをしたそうです。

その日、サイン会の列に並んだ人はおよそ300人。

そのほとんどが栗城さんに自分自身の夢を語ると、彼はすべての人の話に熱心に耳を傾け、「一緒に夢を叶えましょう」と激励し、会場がタイムリミットになってしまったあとは、寒い中、外に出てまでサインを続けたそうです。

来てくれた人を精一杯もてなしたい。

夢や冒険の共有を目指す彼にとって、それはごく自然な行動なのだと思います。

どんなに素晴らしいことでも、言葉を並べるだけなら単なる「標語」で終わってしまいます。

掲げた「顧客第一主義」「ホスピタリティ」をただの標語に変えてしまわないように、私たちもよりいっそう魂を込めて商売に励んでいきたいですね。


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投稿者: 伯税務会計事務所

2012.03.15更新

昨年の7月にタイを襲った大洪水は多くの企業に甚大な被害をもたらしました。

今でも先の目途がつかない会社があります。

そんな中、洪水の被害を最小限に抑えて、すぐに操業を再開できた会社があるという話を聞きました。

その会社は精密機械の工場だったそうですが、当時、社長は次のような行動をとったそうです。

社長がタイの工場からの電話で洪水の第一報を受けたのは、洪水の勢いが未知数で、これからどうなるか何もわからないごく初期段階のときだったそうです。

けれど社長は直感します。

工場が浸水するのは時間の問題だろう。

そうなったら機械は全滅してしばらく工場が停まってしまう。

社長は自分の直感を信じて電話口で次の2つの指示を出しました。

すぐに仮の場所を押さえて工場を移転させること。

機械を発注すること。

そしてその足で、自分はタイに飛んだそうです。

タイに着くとすぐに保険会社と連絡を取り、工場の様子を見に来てもらう段取りをしました。

工場の周辺は水浸しで船がなければ近づけません。

社長は自腹で船をチャーターして保険会社の担当者を乗せ、工場に向かいました。

身銭を切ってまで船を出したのは「最悪の状態」を保険会社に見てもらうため。

水が引いてからでは十分な査定をしてもらえない可能性があります。

船代を惜しんではいけないという判断でした。

周囲の工場が操業停止で対策に追われる頃、すでに新しい機械を発注しておいた社長の工場は、別の場所ですぐに仕事を再開できたそうです。

社長は「今回の被害を最小限に抑えることが出来たのは、私の直感が運良く当たったこともありますが、小回りがきく会社の規模であったこと。

そして、そのときにたまたま資金に多少の余裕があったからですよ」と謙遜しながら語ったそうです。

会社経営においても、より深刻な不況という洪水が押し寄せてくる前に、行動を起こさなくてはいけません。

「たまたま」ではなく「確実に」回避するためにも、小回りがきかないのであればなおさら早いうちに、そして少しでも資金に余力があるときに。

そんなことを改めて考えさせられた出来事ではなかったでしょうか。




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投稿者: 伯税務会計事務所

2012.02.15更新

いきなりですが質問です。

「1億円・良い評判・権力」この中でいちばん「ものを言う」のはどれでしょう。

ある大学で、学生たちに一人の教授の力量を評価してもらう実験が行われました。

学生を2つのグループに分け、Aグループには教授の授業風景を2秒見ただけで評価してもらい、Bグループは1学期の間ずっと教授の授業を受け、それから評価してもらいました。
果たしてその結果は、グループAとBで評価がほとんど変わらなかったそうです。
状況や人物を瞬時に判断した場合も、半年以上の時間をかけて判断した場合も、そのもの自体への評価はほとんど変わらないとしたら、評価の正確さは時間に比例しないことになります。

もう1つ、カリフォルニア工科大学での実験です。手の込んだ方法で同じワインを異なる値段で飲ませたところ、被験者は「高い方が美味しい」と判断したそうです。

しかもその際、脳の価値判断にかかわる眼窩前頭皮質(がんかぜんとうひしつ)という部分がより活性化する傾向にあったのだ
とか。

これはワインに限った話ではないでしょう。

高いから美味しい。高いから効果がある。高いから優越感に浸る。

なんとも単純な発想ですが、良いラベルが貼ってあれば良く見えるし、ラベルがお粗末なら中身もお粗末に思われるという実によくある話です。
また、一度下された評価は時間が経ってもほぼそのままで、

しかもその評価は「中身」より「ラベル」の方がものを言うのです。

この指摘は商売においてかなり重要なことです。

要するに、「できるだけ良い評価をもらえるようなラベルを自分自身に貼っておきましょう」ということで、裏を返せば、多くの人は悲しいかなその程度の評価力しか持ち合わせていないともいえます。

だからこそブランディングは大事で、ブランド商売は強固なのでしょう。お金より権力より良い評判。

商売の成功を願うなら、くれぐれも評判を落としてはなりませんね。



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投稿者: 伯税務会計事務所

2012.01.15更新

発明王のエジソンは、「私が成功した秘訣はたった一つしかない。それは、成功するまでやり続けたからである」と言ったそうです。

松下幸之助も似たような名言を遺しています。

今はできないことも、できるまでやればできるようになります。しかし、やり続けて成功する人はほんの一握りです。

多くの人が途中で挫折していくのは「努力」と「成果」の相関関係を誤解しているからではないでしょうか。

努力した分だけ成果が出るのは確かでも、努力と成果は正比例しません。

新しいことを始めたとき、スタートからしばらくはなかなか成果が出ないのが普通です。

この「なかなか成果が出ない期間」は想像以上に長く、ところがある段階を超えると急激に成果が現れて、その後は少しの努力で一気に成果が上がっていくというのが脳のシステムだそうです。

これを「量質転化」と言いますが、このシステムを知らない人は「こんなに努力しているのにちっとも成果が出ない」と嘆いて、成果が出るのを待てずにやめてしまうのです。

パフォーマンスは基本的に努力量と比例しないものです。

ですから「使えない」段階のほうがはるかに長いわけで、量質転化が起こって無意識に できるようになったとき、はじめて「使える」段階になることをちゃんと覚えておきたいものです。

商売をしていれば「なかなか成果が出ない期間」もあります。

そこを乗り越える
には根性論よりも「スモールステップ」という工夫の方が実践的でしょう。確実
な一歩を刻んでいくこと。

これがスモールステップであり、その第一歩は「今で
きることをする」です。

先を急ぐあまり2段飛ばしで一気に階段を駆け上がって
みても、20段目あたりで足腰にガタがきてへたりこんでしまっては本末転倒というものです。

上手くいかない時期はじっと我慢して、スモールステップで目先の小さな目標をこなし、「できること」を増やしながら100段の階段を確実に上ったとき、101段目で「商売の量質転化」が訪れるのです。



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投稿者: 伯税務会計事務所

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